木村秋則さんの農業哲学

木村秋則さんの指導されている自然栽培は、自然の生態系のもつ力を活用した農業です。もちろんそれは、何もしないというものではありません。それどころか、たいへん手間のかかるものでもあります。野や山の自然に生えている植物は、厳しい生存競争を乗り越えて、そこで育っています。人間の畑や田んぼは、人間がそこに育てようとする特定の作物を生存競争に勝たせて育てます。イネを育てるためには田んぼに生えてくるヒエを排除しなければなりません。農薬の使用が世界中に広がったのは、この排除ということに農薬が大きな力を発揮したからだと木村さんはいいます。リンゴは日本の青森という環境では、きわめて生存競争において弱小の作物だったのです。リンゴの品種は、農薬栽培が普及してから改良されていますので、農薬なしでは育たないとも言われていました。


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自然農法と病害虫

しかし、農薬は、生存競争の相手を滅ぼすだけでなく、リンゴのと周囲の自然との協力関係も破壊して、ますますリンゴを弱くしていたのです。肥料も同じです。肥料を与えられることで、作物は自分の力で地中から栄養を吸収する能力を弱められていたのです。木村秋則さんはこの考え方に基づき、農薬や肥料をできるだけ使わないほうが良いと主張されています。その方が安全面も申し分なく、そしておいしい本物の野菜や果物が
できるのです。木村さんは、自然と、作物の間に入って、その作物が自然と調和していく「仲立ち」をするのだといいます。発生した虫をとったり、酢をまいたり、手間がかかる自然栽培ですが、自然との共生、生き物との触れ合いなど、本物の農業の楽しみはここにあるのだと木村さんは述べておられます。

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